2018年1月19日金曜日

リニア建設談合 工事を続けていいはずがない(2018年12月21日しんぶん赤旗主張)

主張

リニア建設談合

工事を続けていいはずがない

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 総事業費9兆円とされるリニア中央新幹線建設工事をめぐる大林組の不正受注事件は、大手ゼネコン4社による一大談合疑惑に発展しました。リニア建設は、JR東海が事業主体ですが、安倍晋三政権はリニアを「国家的プロジェクト」と位置づけ財政投融資として3兆円もの公的資金を投じるなど、実態は「公共的工事」です。安倍政権が主導する超巨大事業が、ゼネコンのもうけのための不正の舞台とされていたことは極めて深刻です。政府は、JR東海に工事を中止させ、徹底的な真相解明を行うことが求められます。

巨大事業を分け合う形で

 リニア中央新幹線は2027年に東京(品川)―名古屋間で開業、45年に大阪まで延伸をめざす今世紀最大の巨大事業といわれます。品川―名古屋の8割以上の区間で地下を掘り進めるなど前例のない工事に対して、自然破壊や生活環境への被害などを危ぐする声が相次ぎ、沿線住民らが認可取り消しを求める裁判を起こしています。
 捜査対象は、東京・品川や名古屋の地下駅工事、南アルプスや中央アルプスのトンネル工事など契約済みの全22件で、うち15件を大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設の4社の共同企業体が受注しました。疑惑の発端となった大林組の名古屋市の「非常口」工事をはじめ、3~4件ずつを4社で分け合う形となっており、不正な受注調整をした疑惑は深まります。
 談合で工費がつり上げられたとすれば、しわ寄せは運賃などで国民がこうむることになります。かつてさまざまな巨大事業で談合が繰り返され価格が跳ね上がり、結果として多額の公的資金まで費やされたことに全く反省のない大手ゼネコン各社の姿勢は重大です。
 リニアへの財政投融資の使い道は、国土交通省が所管する鉄道・運輸機構が検査・監視し、個別の工事内容も確認することになっています。ところが国交省は疑惑発覚後も同機構には何も聞いておらず、JR東海やゼネコン4社に対する調査もまともに行わないなど無責任な態度を取り続けています。
 リニア談合疑惑の背景の一つとして、工事契約金額を「非公表」とするなど情報開示に応じないJR東海の不誠実な態度が指摘されています。国や同社は、公共事業でないので落札金額などの公表を義務付ける「公共工事入札契約適正化促進法」が適用されないことを理由にしています。国民に多大な影響を与える国家的な「公共的工事」だというのに、情報隠しはとても通用しません。問題解明のためにもJR東海は徹底した情報開示をすべきです。
 JR東海側からの情報漏えいの疑いも浮上しています。公共工事であれば“官製談合の共犯”に当たることにもなります。JR東海の発注者としての姿勢が厳しく問われることは明らかです。

計画には根本的な疑念

 リニアをめぐっては、南アルプスのトンネル工事による水枯れのおそれ、膨大な残土置き場の未確定など問題が山積しているのに、地元の声を無視し工事を推進しているJR東海のやり方にも批判が集まっています。そもそもリニア計画には安全性や採算性に根本的な疑念が突き付けられています。
 大手ゼネコンがもうけを求め群がる構造に徹底的にメスを入れるためにも工事中止は不可欠です。

2018年1月5日金曜日

リニア中央新幹線建設工事の即時中止を求める申し入れ書(2018年1月10日申し入れ予定)

そして、騒音・振動・自然と生活環境を破壊する、膨大な電力の消費・強大な電磁波
  をまき散らすリニア中央新幹線事業の必要性・妥当性を根本から見直すことを強く求めます。
      以上

2017年12月31日日曜日

外環道・五輪…大手ゼネコン頼り リニア談合の影響懸念

12/31(日) 15:18配信
朝日新聞デジタル
 リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件で、リニア事業や他の大型事業への影響を懸念する声が出ている。談合が認められれば、大手ゼネコン各社は巨額の課徴金を求められ、軒並み入札の指名停止処分を受ける異例の事態になる可能性があるからだ。

 東京・品川駅では昨年1月、リニア新駅の工事が始まった。だが、JR東海によると名古屋―品川間286キロの工事のうち3分の2が未発注。同社の柘植(つげ)康英社長は今月20日の定例会見で「工期に影響が出ないよう進めることが最優先」と述べた。ただ、もともと「余裕のない厳しい工程」(柘植社長)で影響が懸念されている。

 大手ゼネコン4社をめぐっては、今年9月、4社の共同企業体が受注していた東京外郭環状道路(外環道)の地下トンネル拡幅工事で、発注元と業者の契約手続きが中止された。談合の疑いが払拭(ふっしょく)できないと判断されたためだ。国土交通省関係者は「もう一回発注し直すとなっても、外環道のような難工事をできる会社は大手ゼネコン以外に少ない」と懸念する。

 2020年東京五輪・パラリンピックでは、大会組織委員会が来春以降、八つの仮設競技会場など40カ所で整備工事の発注を予定している。総費用は約3千億円。組織委の広報担当は「大手ゼネコンは幅広い分野に顔が利く強みがあり、内装や電気設備などの業者も集めてくれる。捜査状況を注視していきたい」と今後の動向を気にかける。

 大会後も残る恒久施設のうち8会場の工事を受け持つ東京都。都によると、すべての工事で契約を済ませた。契約先には大手ゼネコンが含まれるが、契約済みなので、指名停止になったとしても影響はない、とする。豊洲市場(江東区)についても、追加の安全対策工事全9件の契約を終えたという。(岡戸佑樹、三浦淳)
朝日新聞社