2017年12月15日金曜日

第4回市議会(2017年9月7日)における田原議員の太陽光発電に関する質問と市の回答



第4回可児市議会(2017年9月7日)における田原理香議員の質問
・市の回答
(第5回議会にも同議員は質問しているが、市議会ブログには未掲載 なお建設市民委員会でも12月13日桜ヶ丘ハイツ内欅ヶ丘地区に計画されている大規模太陽光パネルについて請願者に対する委員からの質問や審議が行われた。)なおいずれもユーチューブには動画がアップされている。

◯2番(田原理香君) 2番議員、誠颯会、田原理香です。
 通告に従いまして、一括答弁方式で質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、先日は腰を痛めましたことで皆様に御心配・御迷惑をおかけいたしました。申しわけありませんでした。おかげさまで、このようにしっかりと立って話すことができます。この場をおかりいたしまして御礼申し上げます。ありがとうございました。
 さて、私は今回、太陽光発電を取り上げました。きっかけは、やはり何といってもバローの流通センターから柿下におりてくる途中、県道多治見白川線沿いにある太陽光発電施設の設置にあります。そのあたりは、地元のどなたかが竹林をきれいに整備されて管理されていることで、印象的なところでした。ところがある日、その隣でいきなり木々が切り倒されて、伐採され、そして根っこが取られて土がむき出しになり、太陽光パネルが一面に敷き詰められていきました。急勾配ということもあって、つくっていく過程でショベルカーがひっくり返ったりもしていました。大雨のたびに土砂が下へ下へと流れ出して、幾重にもたまっていきました。
 私は、再生可能エネルギーが大事だということはもちろんわかっているつもりですし、自然を壊してまでの自然エネルギーの創出は違うだろうと思っています。
 それにしても、こんなことができてしまうのかと調べました。そうです、可児市におきましては、太陽光発電において特化しての縛りというものはありません。
 そしてもう一つ、きっかけの一つとして、深刻なことに、これまで桜ケ丘、皐ケ丘、桂ケ丘に続いて一体感のまちづくりとして進めてきました欅ケ丘のところです。この皐ケ丘と桂ケ丘の間にある欅ケ丘に1万8,000平米もの太陽光発電施設設置の計画が事業所から持ち出されて、良好な住宅地ができるものと思っていたところに、このような施設ができるなんて、一つ通ってしまったら、このままパネルが一帯に張られてしまうことになるんだろうか、大変なことだと、住民から不安の声が上がっています。果たして、可児市はこうした太陽光発電施設設置の現状について、どうお考えでしょうか。このままでいいでしょうか。何が問題で、またその問題をどうしたら解決していくのでしょうか。
 私は、今回も知る限りの現場に何度も足を運び、近隣にお住まいの方、その地域の自治会長の方々にお話を伺ってきました。そして、また太陽光発電について取り上げて進めてみえるほかの自治体にも行って、担当者から直接お話も聞いてきました。きょうは、ぜひ市に問題を投げかけて、提案をもしていきたいと考えております。住みごこち一番・可児、施政方針にもあります安心と安全を確保する可児市としてどのような対策をとっていかれるのか、御答弁を期待したいと思っております。よろしくお願いします。
 ここで、何といっても百聞は一見にしかずです。可児市におけます3,000平米以上の太陽光発電施設の設置の予定のところ、そして現在もう建てているところ、7カ所を順番に見ていってください。
 まずこちらは久々利です。我田の森のそばの里山のところです。ちょうど行ったときはショベルカーが動いていました。大雨の翌日に行ったときは、山の下あたりは膝下までが埋まってしまって泥沼化してしまいました。
 これは、先ほど話に出ました柿下の県道多治見白川線沿いにある太陽光発電施設設置の様子です。もう一個あります。どんどんと土砂が下へ流れ、堆積している様子がわかるかと思います。ここには写っていませんけれども、何本かの電線が簡易カバーに覆われて、地面の上をはっておりました。
 そして、これは谷迫間にあるところです。実は、この小高い上のてっぺんに、樹木に囲まれて、この方のおうちは建ててありました。3面ある斜面の2面、といってもほとんど周り一帯が太陽光発電の施設となり、5,800平米、一面が、広くて、また急勾配にあるので、このおうちの方は、大雨のたびに大きな影響が出やしないかと心配されてみえました。また、このおうちの方がお一人ということや素人ということもあって、なかなか事業者に相手にされずに、お話を聞いていて考えさせられることばかりでした。
 これは、今にあるところです。ここにこの方のおうちがあります。この家の裏と横、もう一個お写真があります。この家の裏と横が、一面が太陽光パネルとなっております。ちょうど248号バイパスで多治見市から可児市になったところで、こういった景色が飛び込んでくると思います。この方は、ここが竹林だったんですが、いきなり切られていて、何事かと慌てて市へ連絡されたとおっしゃっていました。
 また、このオイルですけれども、山の上から流れてくる水に油が浮いていて、パネルに関係あるんじゃないかというふうに、20年間一度もなかったことで、どうしたことだろうと危惧されていました。ここのおうちの前にも2軒ほど家があるんですが、ここは小さいお子さんがいらっしゃる若い世帯の方々です。何かあったときに、ここの土砂が私どもの道へ流れてこやしないか、また簡単に入れてしまう、危険ではないだろうか、何かあったときにどこへ連絡したらいいだろうという不安の声がありました。
 これは、土田と今渡のちょうど境目にあるところです。もともとここの太陽光は畑一面でした。お世話ができなくなって可児市外の方に手放され、今はこの太陽光パネルと、こちらにあるアパートに変わりました。このあたりに住んでいる人が、嫌な人が住むよりはましだねという声ももちろんあったんですが、でも、ちょうどこの太陽光パネルの隣の方が自治会長のおうちで、本当は建つ前に聞きたいことがいっぱいあったのに、できてしまってからではもう遅いというふうに残念がってみえました。
 これは、塩河にお住まいの方はこの景色をごらんになったことがあるかと思います。塩河にあります可児市最大の規模で、3万8,000平米の太陽光発電施設です。こちら、前に調整池が設けてありました。
 そしてこちら、大森です。里山が削られて、一面に太陽光発電施設が設置されました。
 写真を見ていただきましたところで、本題に入っていきたいと思います。
 化石燃料発電や原子力発電の問題がクローズアップされる中、再生可能エネルギーの導入は、電力需要を賄う上で、現在もこれからも必要不可欠であると考えられます。中でも、太陽光による発電は環境にも優しく、再生可能エネルギーの中ではかなり重要な位置を占めると思われます。しかしながら、太陽光発電の導入が進む現在、防災・安全の確保や景観の配慮、生活環境保全に一切配慮しない一時的な営利が目的だけの事業者がいることも確かで、発電施設の設置運営にかかわる問題点が明らかになりつつあります。
 まず現状では、太陽光発電施設の設置を規制する法律や基準がないことが問題として上げられます。そもそも太陽光発電施設は建築物ではないので、都市計画法で求められるような開発許可は必要ありません。可児市においては、市民参画と協働のまちづくり条例があり、このおかげで、面積3,000平米以上の開発においては市と協議する、地域のコミュニティー団体などに対して説明責任が課せられているため、協議が必要となって、市として3,000平米以上の太陽光発電においては判明ができています。現在、可児市で3,000平米以上を把握しているものは6件ありますが、3,000平米未満の施設に関しては協議をする必要がないため、どこにどれだけあるのか、市として把握することは難しいのが現状です。既に設置されている太陽光発電施設の中には、住宅に隣接し、地域住民の生活環境に不安を与えているものや土砂災害の恐れ、自然環境の悪化を心配せざるを得ないものもあります。また、良好な景観を保持する点からも見逃すことができない場所に設置されているものもあります。
 先ほど申しましたが、太陽光発電施設設置を見てまいりました。施設の近隣に住む住民の方々と意見交換を行ってまいりました。これらを通して、さまざまな課題や問題が見えてきました。
 可児市では、市民参画と協働のまちづくり条例において、3,000平米以上の開発においては説明責任を課していますが、3,000平米以上であっても、説明を受けずに、いきなり開発に至ったという声もあちらこちらで聞かれました。また、それらの開発に伴う森林の伐採や伐根及び切り土による土砂災害の危険性が生ずるのではないかという不安の声も多く聞かれました。別のところでは、落雷による影響を心配する人も見えました。さらに、幼い子供を持つ家庭からは、高電圧を扱う施設でありながら簡単に侵入できてしまうなど、日常的な管理がルーズにはなっていないかという声も聞かれました。そしてもう一つ、将来発電事業を終了したとき、きちっと撤去が行われ、土地の現状が回復されるのか、全く保証がないことや、放置されて不法産業廃棄物化するのではないかという不安の声も多くありました。特に3,000平米未満の開発の場合は協議もないため、地域の住民は事業者が誰なのか知ることはできません。何か不都合なこと、トラブルが起きたとき、どこに連絡をして、どのように対応したらいいのかわからないのが現状です。
 市内では、これからも先、太陽光発電施設の設置が民間事業者によって進められることが予想されます。安心して生活できる住環境や良好な市民生活を維持し、自然環境や景観を守るために、例えば立地を避けるべきエリアを画定するなどの一定の規制を含む太陽光発電施設の設置にかかわる何らかのガイドラインもしくは条例などを設けることが必要だと考えています。
 環境省も、太陽光発電の必要性を認めつつ、生活環境や自然環境とのバランスをとるようとの太陽光発電の環境保全対策に関する自治体の取り組み事例集を参考資料として各自治体に出しています。また、全国市長会では、ことしの6月に太陽光発電施設の設置について、景観や環境保全での基準を設けて許可するなどの法的規制を求める「エネルギー施策に関する重点提言」を国に提出しておられます。
 可児市として、現状をどう考え、これからの良好なまちづくりの視点において、どのような対策を講じるおつもりがあるのでしょうか。行政として、住みごこち一番の可児市を標榜している以上、他自治体に率先して取り組む心意気はあっていいのではないかと考えます。
 改めて現状を踏まえ、以下質問いたします。
 小項目1.市内における太陽光発電施設(建築物は除く)の現状と今後の対策について。
 1.可児市内での市と協議がされていない太陽光発電施設、すなわち3,000平米未満の施設について、市はどのように把握をしているのでしょうか。また、可児市との協議を行った発電施設6件は、それぞれ何キロワットなのかもあわせてお示しください。
 2.地域に対する事業者の説明責任とはどういう形で課しているのでしょうか。市は、地域に対する説明をどのように把握しておられますか。事業者の報告による確認だけなのでしょうか。それとも、地域住民からも確認をとってみえるのでしょうか。
 3.太陽光発電施設の設置に当たり、市民から市に何らかの不安の声や苦情は届いているでしょうか。また、あるとしたら、それはいつ、どのような内容で、どう対応なされたのでしょうか。
 4.土砂災害などが危惧される場所に太陽光発電施設を設置する際に、市として何らかの助言や指導はなされたのでしょうか。また、市として調査をしたことがあるのでしょうか。
 5.万が一、太陽光発電施設で落雷、大雨、台風、地震などによる災害や土砂災害があった場合、どのような対応策をとるのでしょうか。また、そのおそれがある場合も、市はどのような対策をとるのでしょうか。
 6.市において、地域住民の不安を解消し、安心して生活ができるため、また自然環境の保全、災害の防止などから、例えば以下のような規則を含むガイドラインもしくは条例などをつくる必要があると考えます。市としてはどのように考えますでしょうか。
 例えば太陽光発電事業の実施に当たり、災害防止・森林保全、農地保全、景観・自然景観保全、自然環境・生態系保全のために立地を避けるべきエリアを設ける。例えば災害防止・森林保全では、砂防指定地域、地すべり防止区域、急傾斜崩壊危険区域、土砂災害特別警戒区域、土砂災害危険箇所など。発電施設の設置に伴う災害の防止、これは例えば土地の形質変更を最小限にとどめるとか、勾配を緩和して、のり面の安定化を図るなどのこと。また、良好な景観の形成。道沿いとか、民家のところについては直接見えないようにフェンスを張るとか、植栽をするとか、目立たないようにという、例えばです。次に生活環境の保全。水質汚濁、騒音の防止、それから反射光の対策など。地域住民との合意形成。十分協議をし、良好な関係のため地域住民の理解を得る。発電施設の設置に関する指導、指導要綱等です。あと、発電施設の適切な維持管理。例えば定期的な保守点検、管理者の掲示、敷地内への立ち入り防止、異常気象発生時の対応、発電施設の撤去・廃棄などのガイドラインもしくは規制をどうでしょうかということです。
 7.太陽光発電施設設置について、国や県とのやりとりはあるでしょうか。あれば、内容を含めてお聞かせください。
 8.全国市長会は、ことし6月、太陽光発電施設について、景観や環境保全で基準を設けて許可するなど法的規制を求め、国へ提言されました。市長も、市長会の副会長として同席されたと聞いております。太陽光発電施設の設置に当たっては、電気事業者による再生可能エネルギー、電気の調達に関する特別措置法において、防災・安全の確保、景観への配慮、周辺環境の保全、施設の適正な撤去・廃棄の観点から基準を策定して許可するなど、法的規制を行うなどとあります。
 市長にお尋ねします。市内に太陽光発電施設が設置されつつあることについて、市長はどのようにお考えでしょうか。
 小項目2.住民主体のまちづくりを推奨している地域、桜ケ丘ハイツ、欅ケ丘での太陽光発電施設設置の計画について。
 欅ケ丘では、宅地造成として砂利採取作業を進めている東側に太陽光発電施設を設置する計画があります。この計画の概要説明が、7月末、桜ケ丘ハイツ自治連合会定例役員会において事業者側から行われました。この計画は、4.8ヘクタールに発電量約1.9メガワットの太陽光発電施設を設置するというもので、この事業者から、工事の作業時間、騒音、振動対策、工事車両の安全対策、現場管理、現場の風致対策、工事による危害対策、プライバシー、自然環境保護などについて説明がありました。市の見解をお尋ねします。
 そもそも欅ケ丘は、桜ケ丘、皐ケ丘、桂ケ丘に続いて、桜ケ丘ハイツとして一体のまちづくりを目指してきた地域です。これまでも自治連絡協議会、3自治会、まちづくり協議会など、住民主体のまちづくりとして、市と協働で進めてきました。また、可児市都市計画マスタープランに即した可児市決定の都市計画において、欅ケ丘は戸建て住宅づくりの第1種低層住居専用地域などと設定され、将来良好な住宅地として計画されているにもかかわらず、太陽光発電施設計画が持ち上がっており、欅ケ丘内の多くが太陽光発電施設に占められてしまう可能性がないとは言えない状況の中、市はそうした計画にどう考えているでしょうか。
 また、都市計画マスタープランと太陽光発電施設との関係を、市はどのように考えていますか。
 そして最後に、開発する区域にはギフチョウ、ヒメヒカゲ、シデコブシ、サギソウなど貴重な動植物が生息しています。これらの動植物への影響をどのように考えていますか。また、保全についての見解をもお聞かせください。
 以上です。よろしくお願いします。

◯建設部長(三好英隆君) お答えします。
 初めに、小項目1の市内における太陽光発電施設の現状と今後の対策についてお答えします。
 1つ目の、市との協議がされていない3,000平方メートル未満の太陽光発電施設について、市はどのように把握しているのか。また、市との協議を行った発電施設6件の発電能力はそれぞれ何キロワットなのかという御質問にお答えします。
 市は、事業区域の面積が3,000平方メートル未満の太陽光発電施設については把握しておりません。また、市と協議を行った発電施設6件の発電能力は2メガワット、551キロワット、500キロワット、324キロワット、216キロワット、150キロワットです。
 2つ目の、地域に対する説明責任はどういう形で課しているのか。また、市は地域に対する説明をどのように把握しているのか。事業者の報告による確認だけであるのか、地域住民からも確認をとっているのかという御質問にお答えします。
 市民参画と協働のまちづくり条例、開発協議の対象事業第27条第1項第2号で、開発行為を除く事業区域の面積が3,000平方メートル以上の土地の区画形質の変更行為を開発協議の対象としており、第31条、開発事業の説明責任で、地域コミュニティーや利害関係者への説明責任を課し、市への報告を義務づけています。報告内容が正しいか否か疑問が生じる場合には、地域住民に確認することもあります。
 3つ目の、太陽光発電施設の設置に当たり、市民から行政に何らかの不安の声や苦情はあったのか、どのような内容でどう対応したかという御質問にお答えします。
 条例の協議にかかる3,000平方メートル以上の案件についてですが、工事施工前については、既存道路が狭いため工事中や工事後の道路の通行に対しての不安の声がありました。狭い生活道路を通行しないよう、別に進入路を確保するように指導しました。
 工事施工中については、近隣住民から「知らないうちに工事が始まったが、どのような工事か」との問い合わせがありました。事業者が条例を知らなかったため、条例の趣旨を説明し、地域への説明と市との協議を指導しました。また、伐根した後の大雨により道路、民地に土砂が流出したとの苦情があり、事業者に対し、土砂の撤去及び今後の対策を指導しました。また、仮設沈砂池の容量が小さかったため、農業用水路や横市川に赤水が流出したとの農業水路の管理者から苦情がありましたので、事業者に仮設沈砂池を拡大するように指導しました。また、建物周りにできた斜面が崩壊しないか不安であるとの相談を受けましたので、事業者に、のり面崩壊を防止するために安定勾配とすること、種子吹きつけすることなどを指導しました。
 工事施工後については、次のような苦情等がありました。
 平成29年8月18日の大雨により、民地内に土砂が流出したとの苦情があり、現在、今後の流出防止策について市と事業者で協議を進めています。また、大雨により隣接する畑へ伐採した木の切り株が落下したとの苦情があり、事業者に撤去させました。条例の協議にかからない3,000平方メートル未満の案件については、工事施工中に県道へ土砂が流出したため、事業者及び可茂土木事務所に対応をお願いし、土砂流出対策がなされました。その他、市民からではありませんが、太陽光発電施設を設置するための山林伐採による苦情についての情報提供がありました。これ以外は、3,000平方メートル未満の太陽光発電事業に対する苦情等は受けておりません。
 4つ目の、土砂災害などが危惧される場所に太陽光発電施設を建設する際に助言や指導を行ったか。また、市としての調査をしたことがあるかという御質問にお答えします。
 土砂災害が危惧される箇所は、県が土砂災害特別警戒区域や土砂災害警戒区域に指定していますが、土砂災害特別警戒区域内においても太陽光発電施設の設置は規制を受けないため、特段の指導はしておりません。
 5つ目の、太陽光発電施設で落雷、大雨、台風、地震などによる災害や土砂災害等があった場合、どのような対応策をとるか。また、そのおそれがある場合、市はどのような対策をとるかという御質問にお答えします。
 災害が発生した場合は、事業者の責任において災害復旧をすることとなり、必要な場合はその方向で指導します。また、災害のおそれがある場合についても、同様に事業者に対し防災対策を指導します。
 6つ目の、地域住民の不安を解消し、安心して生活ができ、また自然環境の保全、災害の防止などの点からガイドラインや条例をつくる必要があると考えるが、市はどのように考えるかという御質問にお答えします。
 条例による立地を避けるべき地域を指定したとしても、強制する法的根拠はなく、条例化の意味はほとんどないと考えます。また、平成29年3月に、資源エネルギー庁において太陽光発電の事業計画策定ガイドラインが策定され、今後計画される太陽光発電事業においては、議員が御指摘になられた住民との合意形成、生活環境の保全、災害の防止、異常気象発生時の対応、発電施設の撤去・廃棄などについても遵守すべき事項として示されましたので、改めて条例やガイドラインの策定はいたしません。
 7つ目の、太陽光発電施設設置について国や県とのやりとりはあるか。あれば、内容を含めて聞きたいという御質問にお答えします。
 太陽光発電施設の設置そのものについては、特段の規制はなく、国・県とのやりとりはありません。また、1ヘクタール以上の森林を伐採する場合は、森林法に基づき県の林地開発許可が必要となり、防災措置等について可茂農林事務所と調整しています。
 8つ目の、市内に太陽光発電施設が設置されつつあることについて市長はどう考えるかという御質問にお答えします。
 議員御承知のとおり、太陽光発電施設の設置は、法令違反がない限りとめることはできません。しかし、市民の皆様から具体的な不安や被害の状況等をお聞かせいただければ、条例の協議の対象でない場合も含めて、今までどおり、できる限りの対応をしてまいりたいと考えております。
 次に、小項目2の、住民主体のまちづくりを推奨している地域、桜ケ丘ハイツ、欅ケ丘での太陽光発電施設設置の計画についての1つ目の都市計画マスタープランと太陽光発電の関係を市はどのように考えているかという御質問にお答えします。
 都市計画マスタープランでは、欅ケ丘の未開発区域では、周辺環境と調和した開発の誘導を図ると位置づけています。欅ケ丘地区では、第1種低層住居専用地域と近隣商業地域の用途地域を指定し、良好な住宅地の誘導を図っておりますが、太陽光発電施設の開発計画については、用途地域指定により制限されるものではなく、都市計画マスタープランが主として想定する住宅地ではないものの、都市計画マスタープランで除外する施設としては考えておりません。以上です。

2017年12月13日水曜日





2017年12月13日の読売新聞、産経新聞、KYOTO SEIKEIなどの報道である。

2017年12月12日火曜日

リニア工事、大手4社が分け合う 3〜4件ずつ受注(2017年12月12日中日新聞)

リニア工事、大手4社が分け合う 3~4件ずつ受注 

2017/12/12 朝刊
リニア中央新幹線の非常口新設工事現場=11日、名古屋市中区で
 大手ゼネコン大林組に東京地検特捜部の強制捜査が入ったリニア中央新幹線の入札妨害事件。リニアは、総工費九兆円を超える巨大プロジェクトで、これまでに二十二件の契約が締結されている。大林組を含む大手ゼネコン四社の共同企業体(JV)が、それぞれ三~四件ずつ受注。工事を分け合う構図となっている。
 受注調整などの不正があった可能性があるとみられている「名城非常口」(名古屋市中区)は、愛知県内で最初に契約が成立した工事。東京地検特捜部に偽計業務妨害容疑で捜索を受けた「大林組」が受注した。現時点で、同社はゼネコン四社で唯一、品川と名古屋の両方の駅部工事も担当する。
 特捜部が担当者を任意で聴取している鹿島は、三件を受注。内訳はトンネル工事が二件、非常口工事が一件だった。大成建設はすべてトンネル工事で四件。清水建設は、品川駅と非常口、トンネル二件の計四件だった。
 JR東海は、リニア中央新幹線工事の入札で、「指名競争見積方式」と「公募競争見積方式」を採用。指名方式は、難工事で高い技術や経験が必要とされる駅部の工事で採用されており、あらかじめJR東海が数社を選定した上で、施工方法や価格を総合評価する。
 一方、公募方式は、施工方法や価格などを総合的に評価した上で順位を決め、上位の業者がJR東海と協議をして契約を決める。「名城非常口」はこの方式だった。
 リニア中央新幹線の東京・品川-名古屋間の総延長の九割近くがトンネルで、既存の東海道新幹線の駅直下に新駅を造るなど難工事も多い。建設業界関係者は「夢の大規模プロジェクト。どの社も取りたい工事だ」と話す。

◆大林組名古屋支店を捜索

 リニア中央新幹線の関連工事をめぐる入札妨害事件で、東京地検特捜部が、大手ゼネコン大林組の名古屋支店(名古屋市東区)も偽計業務妨害の疑いで家宅捜索していたことが、関係者への取材で分かった。
 東京地検特捜部は八日から九日未明にかけて、同社本社(東京都港区)などを家宅捜索。このうち、名古屋支店に対しては八日に行われたという。同社関係者は、支店幹部が事情聴取を受けたかなどについては「家宅捜索を受けたこと以上のことは答えられない」と話している。
 一方、愛知県の大村秀章知事は十一日の定例会見で、「名古屋駅周辺の用地確保や残土処理、利便性向上など、二〇二七年の開業に向けて悪影響が出ないように対応したい」と述べた。事件に関しては「受注した企業側の問題かと思うが、公共的な性格が強い事業。適正、公正に進められるべきだ」と語った。

◆JR東海が調査委設置

 リニア中央新幹線の入札妨害事件を受け、JR東海は十一日、社内に公正契約等調査委員会を設置し、大林組に対して契約手続きに関する事実関係の説明を求めることを決めた。同日、大林組の担当者を呼んで、説明を求める書面を渡した。
 JR東海によると、坪内良人専務執行役員を委員長に、社内の関係部署の責任者ら十一人でつくる。説明の回答期限は設けていない。

2017年12月11日月曜日

可児市大萱地区にリニア高架橋がつくられると(2017年12月11日 春日井リニアを問う会)

こんにちは
「春日井リニアを問う会」事務局の川本です
可児市大萱地区を高架橋でリニアが走行します
可児市が誇る美濃焼の聖地 荒川豊蔵資料館の敷地、周辺には、古窯群が散在し、自然豊かで、
歴史的な日本文化の源泉的な環境が保たれている日本文化の香り高い地域です
ここに1キロのリニア中央新幹線の高架橋ができます
防音フードが付けられるのかどうか
フードが付けられたとしても
騒音 低周波音 振動 が出てきます
フードなしだと
微気圧波 ジェット機騒音並みが出てきます

景観が失われ静かな環境に騒音が撒き散らされます

計画では 朝6時から24時まで
1時間に5本 往復10本 6分に1本走行します

トンネル工事ではここから残土が出てきます
美濃帯という地層
重金属が含有しています

では ごきげんよう

2017年12月9日土曜日

国土交通省が引き起した「東海環状道トンネル掘削残土による水質汚染事件」


再掲 リニアを考える可児の会ブログ(2017年12月9日)
 リニアトンネル工事が再び同様の事件を引き起こすのは目に見えているので、再掲した。

国土交通省が引き起こした「東海環状道トンネル掘削残土による水質汚染事件」
― 2006/06/04 13:11

<東海環状自動車道トンネル掘削残土による久々利川流域水質汚染事件について>
本資料は、可児市久々利地区住民から岐阜県宛に提出された公害調停申請書に添付されたもので
ある。

1. 事件の発端
2003 年 4 月 26 日、久々利川水系新滝が洞池に放流されたマス・アマゴ約 1000 匹の斃死事件が発生した。同時にこの時、池の水は透明度の比較的高い異様な青白色を呈していた。翌々日、岐阜県環境課および可児市環境課などによる現地調査の結果、上流に設置された東海環状自動車道路建設残土ストックヤードから強度に酸性をおびた浸出水が久々利川に流出していることが判明した。さらに、その後の調査で、この酸性浸出水は硫酸酸性であること、カドミウムなどの有害重金属が含まれていることなどが明らかになった。

当該ストックヤードとは、国土交通省直轄事業である東海環状自動車道路建設で発生した残土 を受けいれるために、可児市が富士カントリーから借地して建設した施設である。2000 年 9 月 に搬入が開始され、2003 年 4 月までに 88.7 万立方メートルの残土が搬入されていた。

2. 汚染原因と国土交通省の責任 
犬山市から可児市、御嵩町にかけた地域には、砂岩やチャートを主とした美濃帯と呼ばれる地層が分布している。この地層には黄鉄鉱などの硫化鉱物が含まれており、これらが掘り起こされ ると酸素を含んだ雨水や地下水と接触し、硫酸が生成して溶け出す。生成した硫酸はカドミウム や亜鉛などの重金属類を溶かしだす。この化学反応が起きて、ストックヤードから新滝が洞池へ 流入した硫酸酸性で重金属類を含んだ浸出水は、ため池の水を酸性にし、まるで入浴剤のような 青白色に変えたのである。 美濃帯を掘り起こして汚染が起きたのは今回が初めてではない。今から 30 年も前、1973 年に愛 知県犬山市池野地区、楽田地区、羽黒地区でイネが黄色くなる現象が起きたことで発覚した大規 模な汚染事件が起きている。原因は砕石場であった。美濃帯を掘り崩して、細かく砕いてビルな どを造る骨材として売られていた。砕石場内には細かく粉砕された岩屑が散らばって堆積し、そ れに雨が降ると先に述べたような化学反応が起きて、硫酸酸性で重金属を含んだ水が農業用水や 入鹿池に流れ込み、やがて水田へと流入していたのである。水田土壌は銅やカドミウムで汚染さ れ、産米からはカドミウムが基準値を超えて検出されることとなった。
1978 年、土壌汚染防止法に基づく汚染地域指定を受け、約 10 億円の国費をかけて 38 ヘクター ルの除染対策(作土の入れ替え)が実施された。1992 年に指定地域は解除されたが、原因者で ある砕石場の営業が続き、排水対策も不十分であるところから、行政による監視調査が今なお続 けられている。 第2次世界大戦中は、美濃帯で銅やマンガンを掘るための鉱山もあったくらいである。こうした 問題のある地域を、こともあろうに国土交通省が直営で行った道路建設工事で安易に掘削し、何 の対策もとらずに残土を谷間に埋め立てた罪は大きい。近年重要視されている地理学情報システ ム(GIS)を主管しているのは国土交通省自身ではなかったのか。

3.可児市などの責任
 可児市は、国土交通省のトンネル工事に地元自治体として便宜を図ったということなのであろうが、富士可児カントリーと交渉して谷を借り受け、残土受け入れのための造成土木工事を行っ ている。国土交通省多治見工事事務所長との間に交わされた覚え書きによれば、残土1トンあた り 1170 円が可児市に支払われることになっている。これではまるで産業廃棄物処理業者と同じ である。予定通り 95 万トンが搬入されれば、11 億 1150 万円となる。何事もなければおいしい 話だったのかもしれない。
 ストックヤードというのは、残土の仮置き場である。このために地元住民に対する説明会が開かれていなかった。市議会でもほとんど論議されることなく終わっている。ところが、実態は仮置き場ではなくて、永久的に残土を埋め立てる施設として造成され、運用された。これではまるで一種の詐欺である。
汚染が発覚してから可児市市議会で追及を受けた時、建設水道部長は「ストックヤードと英語で言った方が体裁がよいと思っただけで、実質ははじめから埋め立て処分場であった」と答弁している。このふざけた答弁にたいして、質問した議員が納得しているというのも奇妙な話である。
国土交通省には、本来汚染を事前に予測して対策をとるべきであったのにとらなかった責任があり、可児市には無知が引き起こした汚染に対する責任がある。岐阜県には水質汚濁防止法を主管し、環境を監視し、汚染があった場合の原因者の究明、指導、取り締まりをする責任があるが、この事件ではほとんどその役割を果たしていない。

4.全国で発生している類似の汚染事件
 硫化鉱物を含有する地層が分布する地帯での道路建設工事などに伴う汚染事例は全国で発生している。東北自動車道路の八甲田工区とか北海道のいくつかの地域などでの事例に関して、各種の学会や研究所報などでも発表が行われつつある。最近では、岐阜県高富町地内の県道工事で発生した残土からヒ素を含んだアルカリ性浸出水が環境中に流れ出たことが報じられており、硫化鉱物以外にも地質由来の汚染が起きることが明らかになった。もともとの地質の中に含まれてい
たとはいえ、掘り起こさなければ何も起きなかったわけで、寝た子を起こしてしまった工事そのものが汚染をおこした下手人である。

5.汚染物質について
 硫化鉱物と酸素を含んだ水とが反応して生成した硫酸は水を酸性にする。酸性水は斃死したマス・アマゴだけでなく、ヒトを含めたあらゆる生物にとって有害であり、水質汚濁防止法には pH で規定される基準(環境基準:6.5~8.5)がある。 さらに、硫酸は残土の中に高濃度で含有されていたカドミウム、鉛、銅、亜鉛などの重金属類を 溶出し、水系を汚染した。カドミウムはイタイイタイ病の原因物質であり、水質汚濁防止法でヒ トの健康を損なう有害物質として環境基準(0.01mg/l)が定められている。鉛は古来から鉛中毒 を引き起こす有毒物質として有名であり、同じく環境基準(0.01mg/l)が定められている。銅は 足尾鉱毒事件の原因物質の中心であり、鉱山廃水や鉱鐸に含まれる代表的な有害物質である。水 質環境基準はないが、農業用水基準(0.02mg/l)が定められている。亜鉛は水質汚濁防止法によ って水圏生態系に毒性を有する有害重金属として、環境基準(0.01~0.03mg/l)が定められて いる。 アルミニウムは土壌中に大量に含有される金属である。水質汚濁防止法などでは有害物質として 扱われていないが、酸性雨による森林被害の原因物質として注目されている。すなわち、酸性雨 が森林土壌中に浸透してそこに大量に存在するアルミニウムを溶脱させ、そのアルミニウムの毒 性が樹木の枯死を招いているのではないかというものである。本汚染事件でも、ストックヤード からの浸出水には高濃度のアルミニウムが含まれ、そのコロイド状粒子が新滝が洞池の異常な水 色の原因であったものと考えれられている。さらに汚染発生当時、大量の泡が沢水や新滝が洞池 の水面を覆ったが、その分析結果からも大量のアルミニウムが検出されているのである。 水田土壌に関しては、農用地土壌汚染防止法によって、カドミウム、銅の基準が定められてい る。カドミウムについては、玄米中のカドミウムが 1mg/kg を超えれば汚染米となる。くわえ て、0.4mg/kg を超えるものが準汚染米として出荷を禁じられている。先に述べた犬山地域で発 生したカドミウム汚染米発生事件では、水田土壌中のカドミウム濃度と玄米中のカドミウム濃度 とがほぼ同じレベルであることが明らかとなった。すなわち、水田土壌中のカドミウム濃度が 0.4mg/kg 前後を超える場合には要注意ということである。銅については、125mg/kg が汚染指 定地域指定要件値として定められている。 河川底質についての環境基準はないが、出水時に底質が巻き上げられて水田に流入する事態を考 えれば、本件については農用地土壌についての基準値を目安に考えるべきであろ

6.汚染の程度
酸性浸出水の pH は、最も低い場合 2 点台となる。環境基準の下限 6.5 と比べると、水素イオン濃度が約 1 万倍も高いことになる。有害重金属類は、銅が農業用水基準を超え、亜鉛は環境基 準を超えている。鉛やカドミウムは、環境基準と比べると極端に高いわけではないように見える が、環境省が全国の都道府県に機関委任して行っている河川水調査結果(公共用水域水質監視調 査結果)と比較するとかなり高い。重金属類は河川生態系に大きな影響を及ぼし、さらには底質 や水田土壌に蓄積していくことから将来的に大きな禍根となる。水田ではカドミウム汚染米の産 出の可能性も考えられる。
 浸出水の水質以外にも警戒しなければならないことがいくつかある。大萱地区では地下水を水道水源としており、底部に遮水工が施されていないストックヤードから地下に浸透した酸性浸出水がその地下水を汚染しはしないかという危惧がある。国土交通省は、ストックヤード底部には固い瑞浪層群の岩盤があるから地下浸透しないとしているが、その岩盤にひび割れがないという保証はない。
 降雨出水した時に、集水しきれない汚染酸性水が調整池に流入し、それが下流へと越流しないという保証はない。また、浸出水が降雨時に濁ることが確認されており、それらが下流へと流下し、農業用水路を経由して水田に沈殿する可能性もある。名古屋大学災害研究会の調査によれば、丸山地区の水田の水口と水尻を比較するとカドミウム濃度が水口で高い。カドミウム汚染米が産出するところまではいっていないが、この傾向が続けば水田にカドミウムが蓄積していく可能性も考えられる。
現在は、水処理プラント(後述)で重金属類が除去され、pH が中和されて放流されている が、硫酸イオン濃度はかなり高い。各種水質基準に定められてはいないが、高濃度の硫酸イオン やそれを中和するために投入された石灰に起源するカルシウムイオンの米への微妙な影響がない とはいえない。

7.応急対策について
 本汚染事件が発覚した後、直後の措置としてストックヤード下部の排水場所に炭と粗朶を敷設した。そして、3 週間以上経った 5 月 20 日、国土交通省によって応急の水処理プラントが設置 された。しかし、苛性ソーダを注入する単なる中和装置であったために、硫酸成分を中和して pH を中性に戻すことは出来たが、重金属を除去することが出来ないでたれ流し状態が続いた。なん という無知であろうか。国土交通省ともあろうものが、何故にかくも無知なのか理解に苦しむ。
6 月 10 日になって、ようやく重金属にも対応出来る処理プラントが稼働をはじめた。さら に、これが改良されて石灰投入型の処理プラントが 7 月 15 日に稼働を開始し、今日に至ってい る。目新しい汚染でもなければ、処理が難しい汚染でもない。最低限の基礎知識さえあれば、簡 単に対応出来たはずである。コンサル任せで、国の役人自身は何もやらないという我が国公務員 体制の根本欠陥を露呈したようにも思われる。
 さらに、この汚染問題については可児市もれっきとした汚染当事者であるが、こうしたクライシス発生局面では主体的な行動がほとんど見られなかった。国土交通省にすっかりお任せになってしまうのは、国と地方との上下関係によるものなのであろうか。

8.汚染の実態と対策工としての覆土の効果について
 ストックヤードに搬入されたトンネル掘削残土は 100 万トンに近く、巨大な量の堆積物が谷を埋め尽くしている。降水や地下水がその内部に浸透し、すでに述べたような化学反応や物理反応の結果として酸性を帯びてカドミウムや鉛、銅、亜鉛などの重金属類を含有した浸出水が浸みだ してくる。ストックヤードが土砂崩れなどを起こさないように防災対策として設置されていた2 本のコルゲート管(各々分岐しているが)から排水されてくる他に、ストックヤード基部埋設管 から排水されてくるもの、ストックヤードの下流にある調整池の底のあちらこちらから湧き出し てくるものがあり、その多くが pH3~5(最悪の時の値は pH2 に近い)の酸性を示し、重金属 類を含有している。
 東西コルゲートからの浸出水、および、ストックヤード基部埋設管からの浸出水はポンプアップされて、水処理プラントで処理され、処理水は調整池下流に放流されている。それ以外の浸出水は調整池を経て下流へ流れている。
こうした状態がいつまで続くかは誰にも予測がついていない。何故ならば、ストックヤード地 下で起きていることの全体がいまだに把握されていないからである。なかでも地下水の動きが全 く解明されていないのが最大の問題である。国土交通省は追加調査のために数 10 本のボーリン グを行ったが、その分析結果についての考察には合理的でない矛盾点が多々あり、「新滝が洞池 水質異常に係る対策協議会」(以下協議会という)の席上で専門委員等から再三の指摘を受けて いる。
にもかかわらず、国土交通省からストックヤード天端部を遮水材ベントナイトで覆土するとい う対策工が提案され、2004 年 11 月から工事が開始され、2005 年 3 月までに全面覆土が完了し た。この対策工が提案された際に、国土交通省多治見砂防国道事務所長後藤氏から、「ストック ヤード内部のメカニズムに不明の点があることは認めるが、覆土工によって雨水の浸透を止めれ ば、浸出水の硫酸イオン濃度や水量が減少し pH が低い状態も軽減されることは間違いないだろ うから工事をやらせてほしい。もしそれでも汚染がおさまらない時には、汚染残土の全面撤去を も視野に入れた対策のやり直しを考える」旨の発言があった。この時国土交通省が出した見通し では、天端部の 3 分の 1 を覆土すれば浸出水の水量の減少と、重金属を溶かし出さない程度まで 硫酸濃度が下がるだろうということであったが、天端部の覆土が完成して約 1 年間が経過して も、水量は減少したが強い酸性水の浸出は止まっていないし、改善の兆しもない。2006 年 1 月 にいたっても、pH が 2 点台に低下するという事態が再び発生しているのである。
添付資料に示す図1、図2に最近の浸出水の pH の変化を示した。始末の悪いことには、まと まった降雨があった翌日あたりから pH が急激に下がり、10 日あるいは 20 日間程度低いままで 推移するということが繰り返されている。天端部は完全に覆土されているのであるから、横方向 からの地下水がストックヤード地下に浸入して、硫化鉱物と新たな化学反応を起こしているので あろう。このことによって、浸出水量は減少したが、有害な酸性浸出水が発生し続ける期間はか なり長くなった可能性がある。
浸出水の水量について、国土交通省は降雨直後の最大水量を覆土工施工の前後で比較して約 10 分の 1 になったとしている。これをそのまま信じれば、酸性浸出水が発生し続ける期間も 10 倍 に延びてしまったことになる。但し、浸出水量が 10 分の 1 になったかどうかは定かではない。 何故なら,国土交通省が水量を測定しているのは東西コルゲートおよび基部埋設管からの浸出水 に限られているのであって、それ以外で湧き出している浸出水、とりわけコルゲート管に集水さ れない浸出水量を把握できていないからである。

9.事故
現在稼働中の水処理プラントは、これまでに 2 回の事故を起こしている。まず、2004 年 2 月に暴風によって電源が切れ、ポンプが停止して浸出水の汲み上げが止まって、酸性浸出水が無処 理で調整池に流入した。2006 年3月、今度は水処理プラントの pH センサーが故障して、処理水の中和がされないままに汚染水の放流が行われてしまった。
 こうした事故は現状のプラントが事故時のバックアップシステムを持っていないこと、あるいは、センサー類のきちんとしたメンテナンスが出来ていなかったことなどによって発生した。し かし、そうしたことがきちんと行われてさえも、事故は必ずいつかは発生するものである。つま り、現ストックヤードに約 90 万トンに近い硫化鉱物含有残土が存在し続ける限り酸性水が出続 け、その処理をし続けなければならない限り、なんらかのミスが事故を引き起こす可能性が常に 存在するのである。まして、東海環状自動車道路工事が終わって、国土交通省多治見砂防国道事 務所の人員と予算が減少し、水処理プラント稼動体制がおろそかになった場合には、これまで以 上にこの種の事故が頻発するようになることが懸念される。
 さらには、地震や大規模な風水害によって、ストックヤードそのものが崩落する可能性も将来的には否定しがたい。
 これらの理由から、汚染残土の全面撤去を我々は求めているのである。

10.我々住民が求める解決とは
 これまでなにもなかった河川上流に、住民に対して何の相談も交渉もなく、突如降ってわいたようにストックヤードが出現し、環境基準をはるかに超える酸性汚水を垂れ流し始めたのである。この問題の解決とは、もとの何もなかった頃の谷川の水に回復させることである。環境基準などの各種水質基準は議論や検討をするときの参考値とはなっても、目指すべき問題解決のゴールとすべき値ではない。
 また、河川上流に常に監視や点検を怠ってはいけない水処理プラントのような施設が存在し続けなければならない状態も、我々が目指すゴールとは程遠い。地震や風水害による決壊、崩壊を憂慮しなければならない状態もゴールではない。
※ 水処理プラントは維持費がかかるとして現在(2017年)稼働していない。

2017年12月8日金曜日

桜ヶ丘ハイツ欅ヶ丘地区内における大規模太陽光発電施設の計画について(桜ヶ丘住民有志の市議会に対する要望書)



桜ヶ丘ハイツ欅ヶ丘地区における大規模太陽光発電施設の計画について桜ヶ丘団地住民の有志が可児市議会に提出した文書(2017年11月22日付)である。

説明を追加

2017年12月4日月曜日

春日井市西尾町から出るリニアトンネル残土が多治見に?(2017年12月3日春日井リニアを問う会)

リニア建設工事トンネル残土130万立方メートルの処分場が多治見市に?

西尾町非常口工事で掘削される残土130m3
隣の岐阜県 多治見市へ処分の依頼がされた
多治見市では1222日、市議会全員協議会に計られることが明らかになった。
処分先として
北小木町 高社山 富士見町が憶測されている
西尾町工事ヤードから
林道を中央道内津峠パーキングの横を通って北小木町 高社山に向かうことが出来る
北小木町 高社山は五条川の源泉となっており犬山の入鹿池に流れ込んでいる

問題は残土に美濃帯地層 重金属が含まれていることである。
入鹿池はワカサギが採れるところで有名である
これが汚染されることに危惧を感じている

すでに可児市のゴルフ場で処分された土から汚染水が流れて養殖ますが1000匹以上死んだ
河川周辺の田んぼが汚染して農作物を作ることができないという事案が起きている
国土交通省はこのことを十分認識している

2017年12月3日日曜日

2017年11月8日付で、リニア沿線住民ネットワークが岐阜県に対して行った「リニア工事の土壌対策に関する要請書」について、岐阜県から2017年12月1日付けで回答がありましたが、具体的な内容のないものでした。

2017年11月27日月曜日

11月27日東京地裁で行われたストップリニア訴訟第7回口頭弁論報告の速報版です。



2017年11月3日金曜日

「リニア新幹線が不可能な7つの理由 樫田秀樹)岩波ブックレットNo.975 (2017年10月5日第一刷発行)

夢の超特急が、夢のまま終わる可能性
 ー ムリのありすぎる超巨大事業の行く末にたちはだかる7つの壁 ー

東京と関西を一時間で結ぶ超特急、リニア新幹線。さまざまな宣伝文句とともに、事業費10兆円を超す巨大事業が動き出した。だが、容易に解決のつかない多くの問題が、工事の前に横たわっている。この巨大事業は、とてつもない負の遺産となって後世に遺されるかもしれない。リニア問題を追及してきたジャーナリストが、現場に足を運んでつぶさに検証し、7つの課題として整理する。岩波書店(岩波ブックレット)
 目次だけを紹介しよう

60 53 43 36 31 25 18 10 5 2
岩波ブックレット No. 975
 はじめに ...............................................................
  リニア計画とは? .............................................
...  難問1 膨大な残土 ..........................................
   難問2 水涸れ ..................................................
 . 難問3 住民立ち退き ....................................... 
 難問4 乗客の安全確保....................................
   難問5 ウラン鉱床 ..........................................
 難問6 ずさんなアセスと、住民の反対運動 ......
 難問7 難工事と採算性....................................  
 おわりに(f)(g)住民・市民の声に耳を傾けられるか .........
※ 表紙写真(著者撮影)=実験線を走るリニア新幹線(表紙)/長大なトンネル 掘削が予定される南アルプス(裏表紙)

2017年10月27日金曜日

愛知県知事に対するリニア環境影響評価書準備書に関する回答文(春日井市長平成26年2月6日付)

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説明を追加リニア環境影響評価書について、愛知県知事からの春日井市長意見照会に対する春日井市長回答(平成26年2月6日
page1image440 I 全般的事項
1
本事業は、大深度地下トンネルを超電導磁気浮上方式で列車が走行する住民の誰も
が未知の事業であり、環境への影響を心配する􏰂が多く寄せられている。これらの不 安を払拭するための情報提供􏰀地域住民との合意形成を十分に図るとともに、事業を 進めるにあたっては、地域住民に対し十分な説􏰁を行い、住民の疑問、意見には誠意 をもって対応すること。また、何らかの影響があった場合の事業者の補償を含めた対 応を􏰁らかにすること。
2 今回の環境影響評価準備書は、文献調査による予測値が多く用いられ、評価と対策 の検討が行われている。予測値に基づく評価には、実測値による厳格な検証が不可欠 であり、山梨県にある実験線において可能な限り大深度地下トンネルを想定した測定 を行い、評価書の作成に当たっては、評価の根拠となる数値等を具体的に掲載するな ど、分かり􏰀すい内容と説􏰁になるよう努めること。
II 個別事項 1 事業計画
各施設の概要、規模及び工事施工ヤードの土地利用方法、工事方法の想定が示され ているものの、具体的な内容が示されていない。今後の事業、施工計画等の具体化に 合わせ、早期にその内容を公表するとともに、事業説􏰁会、工事説􏰁会等において地 域住民の理解を得るよう努めること。
鉄道施設以外の仮設道路、現場事務所及び資材置き場等の関連工事施工計画􏰀環境 影響評価の対象となっていない送電施設などの付帯施設の事業計画についても、環境 影響評価法に準じた環境影響評価、手続きを実施するよう努めるとともに、その内容 について地域住民に対し十分な説􏰁を行うこと。
非常口及び換気施設並びに保守基地建設における開発行為及び建築行為について、 春日井市開発行為等に関する指導要綱を始めとする各関係法令等に該当する場合は、 必要な手続きを行うこと。
大深度地下のトンネルの存在が、宅地建物取引業法第 35 条で定められる重要事項説 􏰁書の記載事項に当たるかの確認結果を公表すること。また、記載事項に当たる場合 は、記載しなければならない基準􏰀表示方法についても示すこと。なお、国への確認 については、「大深度地下トンネルの存在が」という視点ではなく、「環境􏰀健康に影 響を与える恐れのある大深度地下トンネルの存在が」という視点で行うこと。
2 事業計画(安全性)
大雨等自然災害によりトンネル部が浸水した場合の具体的対策を講ずること。
火災􏰀事故等が発生した場合の消防隊、救急隊及び救助隊の進入経路及び消防用設 備等、活動の万全を考慮した施設􏰀設備を計画すること。また、トンネル内の通信手
別紙
段を確保するため、無線通信補助設備の設置を計画すること。 大規模災害の発生時には、関係機関及び周辺自治体への情報の公開、提供及び共有
化を図り、通常時から連絡体制(ホットライン)の整備をすること。
3 環境保全一般
鉄道施設以外の関連工事についても、鉄道施設と同様の環境保全措置を実施するこ と。
環境影響評価法に基づく事後調査については、希少猛禽類の生息状況調査及び建設 発生土置き場においての動物、植物、生態系調査のみとされているが、工事施工中及 び営業運転開始後における騒音、振動など周辺の生活環境に負荷を与える項目につい て、定期的な測定と結果の公表を行い、地域住民に対する情報提供に努めること。
工事施工中及び営業運転開始後において、環境への影響に対する新たな事実が確認 された場合には、周辺の生活環境を阻害することのないよう対処すること。
4 大気質
建設作業並びに資材及び機械の運搬に用いる車両の運行による二酸化窒素及び浮 遊粒子状物質、粉じん等大気質の予測において、いずれも環境基準等を下回っている が、これら車両の通行が、地域住民の生活に与える影響(大気質、騒音、振動)は大 きいと想定されることから、春日井市内の各非常口付近において、1日最大 800 台と する大型車両の通行台数を削減するよう計画を修正すること。
また、非常口等から幹線道路までの生活道路周辺にあっては、特にその影響は現状 と比して大きいと想定されることから、車両走行に伴う粉じんの飛散、排出ガスによ る大気汚染、騒音及び振動の発生により地域住民の生活環境を阻害することのないよ う、建設発生土􏰀資材等の搬出方法、ルートの選定を行うこと。
5 騒音、振動
工事施工期間は 10 年超の長期に渡るもので、一般的な建設作業とは異なり周辺の 生活環境に与える影響は大きいと想定されることから、工事施工中にあっては、でき る限りの防音・防振対策を講じ、敷地境界における騒音・振動レベルが騒音規制法及 び振動規制法に基づく「特定工場等に係る規制基準」を下回るよう努めるとともに、 地域住民の居住地において、環境基本法に基づく騒音に係る環境基準を超過すること のないよう十分配慮すること。
営業運転開始に伴う騒音・振動の予測及び評価に関して、予測位置を換気口からの 距離 20m、10mの地点を選定、評価しているが、騒音規制法及び振動規制法に基づく 「特定工場等に係る規制基準」は、当該施設の敷地境界において適用されることから、 敷地境界において、この規制基準を遵守するとともに、地域住民の居住地において環 境基本法に基づく騒音に係る環境基準を超過することのないよう留意すること。また、 騒音規制基準が適用される高さについては、発生源の騒音が問題となる住居の高さな
ど受音点の位置等により判断されることに留意すること。
6 微気圧波、低周波音
鉄道施設(換気施設)の営業運転開始後は、換気施設に消音設備、多孔板を設置す ることで発生する微気圧波、低周波音は低減できると評価しているが、1時間に5本 の列車が走行することから、非常口周辺に居住する住民への影響が懸念される。実験 線において同等の換気施設を設置し、測定結果を公表すること。
7 水質
工事に伴う湧水のみならず、降雨時においても濁水􏰀アルカリ排水、酸性化排水、 有害物質を含む異常水が流出することのないよう留意すること。また、工事施工中及 び営業運転開始後の敷地から排出される排出水について、春日井市生活環境の保全に 関する条例の規定に基づく指導基準等を遵守するとともに、定期的な排出水の水質測 定を実施すること。なお、公共下水道区域内及び都市下水路排水区域内において工事 排水を排出する場合は、分流式である公共下水道雨水管及び都市下水路に降雨時を避 けて排出すること。
鉄道施設において塗料􏰀作業油等の危険物を貯蔵、取扱いを行う場合は、危険物の 種類及び量により外部に漏れ出ない措置を講ずること。
8 地下水、水資源
春日井市水道事業が取水する地下水源が廻間町地内に5か所あり、工事により水源 となる地下水の水位、水量、水質等に多大なる影響を及ぼすことが懸念されるため、 工事開始前と工事開始以降の継続的な環境影響調査を実施するとともに、工事施工予 定期間、実施状況等について、逐次、水道事業者へ書面で連絡すること。また、影響 があった場合の補償等について、水道事業者と協議し対応を􏰁確にすること。
井戸水を利用している施設􏰀事業所等があるため、路線周辺にある井戸を事前に調 査確認するとともに、工事􏰀鉄道施設の存在による地下水の水位低下及び水質悪化を 継続的に監視及び調査すること。
9 地盤沈下
「春日井の近代史話」(昭和 59 年 3 月発行)によると、市東部の亜炭採掘跡におい て、竪坑は深さ 50m、亜炭鉱の深さは平均 36mから 54mと記載されている。トンネ ル工事実施前の調査及び空洞充填の計画策定にあっては、春日井市及び住民等と十分 に調整しながら実施するとともに、結果を速􏰀かに公表すること。また、営業運転開 始後も地下水位の変動などを含め、住宅􏰀店舗、施設等に影響がでないよう継続的に 地盤沈下の監視及び調査を実施し、その結果を受けた必要な措置を講ずるなど、市民 等が安全・安心に生活ができるように配慮するとともに、影響があった場合の補償等 について事業者の対応を􏰁確にすること。
10 土壌汚染
建設発生土の再利用について、建設汚泥􏰀有害物質を含む残土、酸性水􏰀アルカリ 水を流出させるおそれがある残土が再利用されることがないよう、発生源者として発 生土の性状を十分に把握し、再利用者に情報提供すること。
過去に、岐阜県内のトンネル工事掘削土処理場から黄鉄鉱を含む美濃帯を掘削した 土砂を起因として、硫酸等の酸性水􏰀溶出した重金属が流出した事象が発生している ため、市東部地区の美濃帯地層の掘削土砂により、同様な事態が生ずることがないよ う十分に調査、対策を行うこと。
11 電波障害
建築物及び工作物に起因するテレビ受信障害が発生した場合は、適切に対応するこ と。
12 文化財
試掘・確認調査及び発掘調査の実施については工事着手時期との間に十分な調整期 間を設け、記録保存のための発掘調査はあくまでも次善策であり、新規発見を含む埋 蔵文化財については、現状保存を前提として取扱うこと。
13 動物
現地調査で確認されたオオタカについては、準絶滅危惧に選定されている。今後の 調査に当たっては、環境省が「オオタカなどの生息状況􏰀保護のための調査と保全措 置等の総合的な保護指針」としてとりまとめている「猛禽類保護の進め方(改訂版)」 に基づき、オオタカの営巣場所􏰀繁殖状況を調査しつつ、必要に応じて営巣中心域􏰀 高利用域の保全措置を検討すること。
14 植物
予定ルートの岐阜県と愛知県の県境周辺には湧水湿地が存在し、その自然環境に適 応したシデコブシ等が生育している。このため、工事による地下水の質􏰀量への影響 を避け、湧水の現状􏰀地下水の流れ等を十分把握するとともに、工事による影響を予 測し、できる限り湿地環境への影響を少なくする方法を検討すること。
15 生態系
愛知高原国定公園周辺では、ギフチョウ、ヒメタイコウチ等の希少な野生動植物が 多く生息・生育しているため、鉄道施設の設置については、周辺の希少な野生動植物 が生息・生育している環境に配慮し、できる限り自然環境への影響が少なくなるよう 検討すること。
16 景観
地域ごとに目指すべき景観が春日井市都市景観基本計画において定められているた め、春日井市都市景観条例及び春日井市都市景観基本計画に沿って構造物を設置する こと。

17 廃棄物等
建設発生土の活用方法等が示されていないことから、具体的な活用計画􏰀搬出ルー トを􏰁らかにし、環境影響調査予測評価及び環境保全措置を具体的に示すこと。また、 搬出ルートは交通集中による路面劣化等が懸念されることから、道路改修等必要な箇 所については道路管理者と十分な協議を行うこと。
18 温室効果ガス
列車走行に伴う排出量の予測について、最終的な開業区間のみではなく、東京都~ 名古屋市間における現行の新幹線との比較を行うこと。また、東京都~大阪市間にお ける列車走行に伴う排出量の比較において、試算の算出根拠を示すこと。
建設機械及び運搬車両の使用において、アイドリング・ストップを励行するよう努 めること。
営業運転開始後における環境保全措置として、非常口における設備等への太陽光発 電システムの設置など、再生可能エネルギーの有効利用を検討すること。
19 その他
ア 異常時避難

高齢者􏰀障がい者が短時間で安全に避難することは難しいため、避難支援が必要 な乗客を想定して、様々な避難方法􏰀施設、設備の対応を計画すること。避難誘導 に関する乗務員の訓練及び教育を徹底すること。また、周辺自治体等と合同で避難 訓練等を実施すること。
イ 磁界
列車走行に伴う電磁波による健康への影響を懸念する意見があるため、磁界を環 境影響評価項目に挙げ、ルート上地表部􏰀非常口周辺、走行中の車内における調査、 予測及び評価を実施すること。また、非常口周辺等沿線住民への長期的な影響􏰀乗 客への影響を検証するため、第三者機関による安全性の再確認を行い、その結果を 公表すること。
ウ 交通安全
非常口及び保守基地が設置される場所は、周辺に通学路があることから、工事施 工中は児童生徒の登下校時の交通安全を確保できるよう必要な対策を講じること。 特に、地域生活に密着する幅員狭小の道路の通行については、地域住民の交通安全 を確保するためにも、工事関係車両の通行に対して地元と十分な協議を行うととも に、住民からの意見に対しても、丁寧な対応に努めること。 

2017年10月21日土曜日

ストップリニア!第6回口頭弁論 「静岡から南アルプスの生き物たちに代わって意見陳述(2017年9月9日)

リニア・市民ネット ブログ Twitter

2017-09-09 静岡から南アルプスの生き物たちに代わって意見陳述「ストップリニア

ストップリニア!訴訟第6回口頭弁論        9.8.2017

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f:id:stoplinear:20170909224959j:image
   
      静岡から南アルプスの生き物たちに代わって

林さんリニア新幹線を考える静岡県ネットワーク共同代表)

残土置き場の危険性

南アルプスエコパーク内の、リニア本線、導水路、工事用トンネルなどによる発生土370万トンの置き場として、JR東海が示す燕沢(つばくろさわ)周辺他8箇所。この付近に3回調査に行き、その実感から静岡県の財産を壊すリニア計画の危険性について話します。

高さ65メートル、長さ数百メートルに及ぶ発生土置き場の案が示された燕沢付近は、稜線近くまでガラガラと崩れていて、大井川まで礫が溢れています。地質学者はこの辺りは泥と礫の層になっており、地層の傾斜が地形の傾斜に対して交差している「受け盤」ではないか、だとすると逆側の地層の傾斜が地形の傾斜に対して同一方向の「流れ盤」で、これが危険だと指摘されました。実際に防災科学研究所の地滑り分布図においても、大規模地滑り、崩壊地と表示されています。これまで何度となく地滑りを起こしたことは、大井川河岸の若い植生を見ればわかります。(写真・図)

国土地理院の空中写真・その辺りはいく筋もの流路らしきものが見て取れ、地滑り地形の「安全弁」=流れを変える大井川の「遊びの部分」であることがわかります。もしここに65メートルにもなる発生土置場が設置されたらどうなるか、大変な危険を覚えます。

生物圏保存地域

ここはエコパーク移行地域、生物圏保存地域です。その名の通り「生態系の保存と持続可能な利活用の調和」「生物多様性の保護」を目的としています。燕沢付近の大井川流域は「ドロノキ」の自生地で本州の分布南限とされる「オオイチモンジ」(蝶)は環境省レッドリスト絶滅危惧2類、静岡県レッドリストでは絶滅危惧1A類と、最も保全が急がれる種です。そのオオイチモンジの幼虫は、このドロノキを食料としています。発生土置き場の設置で流失の危険性が増します。

また樹齢100年を超えるカラマツ林も破壊されることになります。
静岡市エコパークの継続に危機感を持っており、リニア新幹線建設は、静岡市民の財産である自然と安全を壊すもので、到底認められません。


服部さん焼津市在住、登山家
登山歴46年、私たち岳人は、リニア・トンネル工事による南アルプス南部の自然破壊に対し深く憂慮しています。本日私は登山者の代表として、また物言えぬすべての命に代わって、裁判官各位に訴えます。

トンネル掘削による地下水脈分断

静岡県の北端でリニア路線が横切る地域を「南アルプス南部」と呼びます。頂点は3000メートル峰で、そこから駿河湾に流下している130キロメートルの大井川。その最上部地下をリニアが貫通します。静岡県におけるリニア問題は、ここ大井川最上流部に集中しています。

この拡大図を見ると、まるで毛細血管のように無数の枝沢=谷が本流に注ぎます。この無数の支流が減水、ないし枯れる恐れがあるのです。資料によれば「二軒小屋」付近が毎秒2トン強の減水予測で、ここは登山基地です。南アルプスの真っ只中です。毎秒2トンは冬の渇水時は本流が干上がることになり看過できません。

保全策として、JR東海は「導水路トンネル」を計画トンネル内にあふれ出した水を集めて11.4キロメートルほど下流の椹島(さわらじま)で本流に放水、「水を戻す」という案です。

しかしこれでは根本解決になりません。水が戻るのは椹島より下流のみ、上流部は一滴の水も戻らないのです。すなわち「人間の都合」しか考えていない保全策です。
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「隣に似たような谷があるから大丈夫」?!

環境アセス書でJR東海は「周辺に同質の環境が広く分布するから影響は小さい」と記述していますが、そんな単純な話ではありません。その谷に棲む水生生物、魚、植物はどうやって移動するのでしょう。また簡単に「重要種の移植」を持ち出すのも水を戻さず見捨てるという宣言であり、この言い訳は免罪符にすぎません。

そもそも重要種とそうでない命をどうやって決めるのか?厳しい自然条件の中で南アルプスに生きる命への敬意のみじんもなく、心の震えが止まりません。生き物の生息場所には皆理由があり、安易に「移植」などすべきではありません。この7月に奥西河内(おくにしごうち)の水源調査に行って、2.350メートル地点の谷筋でツキノワグマの糞を発見しました。山は彼らのものです。彼らが生きる場所です。この谷は彼らが命をつなぐ場所なのです。この谷水を減らしては、枯らしては決してなりません。

「上流部の谷に水を戻せないなら、工事は中止してください」これが、南アルプスに生きる生き物と私たち登山者の思いです。ずさん極まりない、甘すぎるアセスメントを追認した国土交通省の、リニア工事計画認可の取り消しを求めます。



西ケ谷弁護士原告訴訟代理人
大井川の清流をこよなく愛する静岡県民として意見します。

箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川

江戸時代から愛されてきた、馬でも容易に越せぬほど水量の豊かな大井川です。川越し人足の文化、宿場町などができて、水量の豊富な大井川によって形成されてきた歴史があります。明治時代には水力発電も行われて現在に至ります。また、流域の工業発展、世界一長い木造の橋としてギネス認定された蓬莱橋SL大井川鉄道、周辺観光産業など、大井川の重要な役割です。

最重要なのが、大井川流域の住民約63万人が、生活用水として、農業用水として、直接的に利用していることです。水量の減少は暮らしに大きく影響します。

リニア計画では静岡県としては北端部の山間にトンネル約11キロの掘削が予定されていますが、全計画からすればわずかな区間ですが、しかし掘削により発生する大量の土の置き場、作業員の宿舎、その環境への影響は十分検討されないまま本件認可処分が下されました。

毎秒2トンの減水は約63万人が上水道を利用する大井川広域水道事業団の水利権量と同じ量です。今夏52日間もの長期にわたり、8市1町で生活用水5%、工業用水10%、農業水10%の取水制限がありました。雨が少なくダムの貯水量が平年の70%まで低下したことが原因です。本件工事が水量減少に具体的な対策のないまま認可されたことは環境影響評価法に違反することは明らかです。

導水路トンネル環境アセスなし?

可処分の後に、JR東海は導水路トンネルを新たに作って減水した水を本流へ戻すとしましたが、全ての量の回復はできないと認めています。しかも、この導水路設置計画は、新たに支流の沢枯れが生じる可能性もあり、周辺環境へのさらなる悪影響が懸念されるのです。しかし認可処分後の立案であることから環境影響は考慮されません。環境影響評価を経ないでこのような大規模な追加工事が容認されてしまうのであれば、環境影響評価法に基づく規制は全く無意味なものとなってしまいます。

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この地域はユネスコエコパーク指定を受けた南アルプスに属しており、ヤマトイワナ等、極めて多くの希少生物の生息が確認されています。JR東海は「影響が出たら移植」など、事後的対応を予定するだけで、十分な配慮を行なっていません。

10年にわたる長期に最大7000人の作業員の宿舎

その生活排水など、大井川流域環境にとってどのような影響があるのか、宿舎についての環境影響評価もありません。このように重大な問題を多発させる無理な計画と言わざるを得ません。

先日大井川支流の調査に行って、清流を悠々と泳ぐイワナの群れを目撃しました。この光景を見て、この素晴らしい清流をどうしても守り、次世代に引き継がなければならない、という思いを改めて強く持ちました。(動画)

裁判官の皆様、国やJR東海の関係者に、一度大井川上流域に足をお運びいただきたい、大井川の壮大な自然を体感していただきたいと思います。

都市と都市との間を迅速に結ぶ、人間中心主義利便性と引き換えに多くのものを失いかねないこのリニア計画の認可処分は、速やかに取り消されるべきです。

参照資料;冒頭の林さんのお話の地質学者の先生の指摘「受け盤・流れ盤」について、参照してください。