2017年2月14日火曜日

可児市二野地区に計画されている汚染土壌浄化施設についての会社側の説明資料から(2016年12月16日可児市議会建設市民委員会)

2016年10月23日開催の、二野、羽崎地区住民への説明会での質問と回答 (株)ダイセキ作成の説明会資料の一部を紹介します。可児市議会建設市民委員会(2016年12月16日開催)の会社側の説明会で配布されたもの

① なぜ、この地に工場を誘致しようとしたの     岐阜県内および近郊において、今後ト
                          ンネルや高速道路等の建設や開発案件
  ですか。                    が増えることを想定し、工業専用地域
                          で一定の面積を確保できることからこ
                          の土地を購入し、工場建設を計画しま
                          した。

② 今からでも、他の土地に移せる可能性はあ     他の土地へ移る予定はありません。    
  りますか。

③ リニア新幹線トンネル残土は、土岐方面に     JR東海は、月吉鉱床北側約3キロ区間
  ウラン鉱床があると思う。            のトンネル掘削発生土については、一
                          日1回ウラン濃度を分析し、ウラン濃
                          度が管理値を超過していないことが判
                          明するまで発生土は搬出しないとして
                          いる。

④ 放射線含有土は取り扱わないとの事だが信     弊社も受け入れ審査の段階でウラン濃
  用できない。                  度の有無を確認するとともに、万が一
                          を想定し線量計を準備します。弊社の
                          社員の健康管理の観点からも放射性含
                          有土につき受け入れることは拒否しま
                          す。

⑤ 放射能があるかないかは、誰が検査するので    工事施工者であるゼネコン様が検査を
  すか。                     して証明書を提出してもらうことで、
                          放射能の有無を確認します。

⑥ 産業廃棄物処理法と土壌汚染対策法の違いに    「廃棄物の処理および清掃に関する法
  ついて説明してください。            律」とは「廃棄物の排出抑制と処理の 
                          適正化により、生活環境の保全と公衆
                          衛生の向上を図ることを目的とした法
                          律に対し、土壌汚染対策法とは、「土
                          壌の汚染状況の把握及び人の健康被害
                          の保護を目的とした法律」です。

⑦ 掘削残土はゼネコンによる企業の産業廃棄物    廃掃法では、がれきや汚泥は廃棄物に   
  と思うが、産業廃棄物を受け入れないことと    なりますが、土壌そのものは廃棄物で
  相違するのではないですか。           はありません。また鉛や砒素などは有
                          用な資源でもあり有害であることだけ
                          では廃棄物になりません。
⑧ 産業廃棄物処理法では、排出業者への処理     廃掃法では排出から運搬・処理までを
  完了通知があるが土壌汚染対策法ではそれ     把握するマニフェスト(管理票)があ
  がありますか。                 り、処理が完了しましたという通知が
                          この書類で明らかになります。
                          土壌汚染対策法のおいてもこれに相当
                          する「管理票」があります。
                          管理票には、排出先、汚染土壌の種類
                          や量を示すだけでなく、排出責任者、
                          運搬担当者、処理業者、運搬日や処理
                          日も記載されています。

⑨ 当工場の1日あたりの処理能力は何トンで     1時間あたり100トン、12時間稼
  すか。休日は土日休日ですか。          動により1日あたり1200トンの処
                          理能力を計画してしています。
                          日曜日を休日とします。

⑩ 工場の近傍には民家がありますが、法律で     処理業許可は県から認可されることに
  何メートル離れていたら立地できるとか安     なりますが、法令では敷地境界から1
  全とかといった基準はありますか。どれぐ     0m以内の土地の所有者様に対して周
  らい離れていたら問題ないと考えています     知を行うことになっております。しか
  か。                      し、法令で定められていない範囲の方
                          にも広く事業内容を理解して頂きたい
                          と思い、このような説明会を設けさせ
                          て頂いております。

⑪ 事前受け入れ審査の具体的な方法を教えて     ①汚染物質の種類および濃度、搬出場
  ください。                    所によってはウラン濃度、黄鉄鉱に
                           ついての分析結果の提示も受けま
                           す。
                          ②土砂の性状(土質や水分)や成分   
                          (鉄分や塩素など)を確認します。
                          ③さらに、この土砂が浄化できるかを
                           確認するために試験や分析を行い、
                           最終的に受け入れ可能か否かを判断
                           します。

⑫ 現場発生土は工事現場で分析されるのです     事前にどのような汚染状況か解らなけ
  か、それとも搬入後に工場で分析するので     れば受け入れができませんので、工場
  すか。                     に搬入されてから分析することはあり
  分別等処理、浄化等処理の内容・方法を説     ません。
  明してください。                分別等処理とは、土壌に含まれている
                          異物(鉄くずや草根)を除去したり、
                          水分や粒度を調整するものです。処理
                          後の土壌は、場内の浄化等処理設備へ
                          ベルトコンベアで搬送します。
                          浄化等処理とは、土壌に含まれる鉛や
                          砒素といった重金属を鉄粉に吸着させ
                          て、これを強力な磁石で回収し、有害
                          物質を取り除くものです。

⑬ 濃縮土のセメント工場への運搬処理がある     確認は「管理票」で行います。いつ、
  が、確認行為がないため不明です。        どの程度の量が排出されたかは全て把
                          握可能です。
  また、浄化確認分析結果はどこに提出する     浄化を証明する分析結果は、浄化土の
  のですか。                   引受け者へ提出します。弊社工場内で                                 も証明書を保管していますので、いつ
                          でも閲覧できます。

⑭ 浄化確認分析は事業所内で実施するのですか。   浄化の確認は事業所内では実施せず、
                          公的な計量証明書が発行できる事業所
                          で分析を行います。

⑮ 外部分析機関へ委託するのですか。        本社にある弊社分析室も計量証明事業
                          所ですが、分析室が繁忙な場合には外
                          部の分析機関へ委託します。

⑯ 浄化等処理後の濃度はどれくらいになりますか。  処理後は環境基準以下になります。
  また、濃縮土はどれぐらいになるのですか。    濃縮土については、もともとの濃度が
                          10倍のものは10倍以上もしくは数
                          十倍になろうかと思われます。

⑰ 濃縮土はどのくらい産出されるのか。       8~9割程度は浄化され、残りが濃縮
                          土となります。

⑱ たとえば、濃縮土の運搬は赤色のトラックにし   ダンプは外注手配の予定なので、弊社
  てほしいとの要望は聞いてもらえますか、法律   で色を塗り替えることは困難ですが例
  と関係ないからやれないといういうのでしょうか。 えばボデイの横に「汚染土壌」と書い
                          たステッカーを張り付けて明示するな
                          どの対応を検討します。

⑲ 濃縮土はシートを掛けて搬出ようだが、現場から  その通りです。現場でシートを被せて
  搬出される汚染土壌もシートをするのか。     車輪に付いたドロを鉄板上で落とした
                          状態で公道を走ります。弊社が汚染土
                          壌を受け入れる際には、工事業者にシー
                          ト掛や公道に出る際に土を引っ張らな
                          いことを指導していきます。

⑳ リサイクル土壌にならなかった汚染土壌を含む   汚染土壌に混じったコンクリートなどの
  コンクリートは、どこで作られ、どこへ持って   がれき類や木くずなどは、処理途中で
  行き、どう処理されるのですか。         選別して、一時保管後に自社廃棄物と
                          して許可を所有する外部へ委託処分を
                          依頼します。

21 浄化できないものは、何も処理せずセメント工   がれきや木くず等を除去する中間処理
  場出荷するのですか。              (分別等処理)を行ってから出荷します.セメント工                          場でも処理出来ない場合については、最終処分場へ搬                          出する場合もあります。

22 土壌汚染対策法で定める第三種特定有害物質(農薬等) これらの農薬類は、主に殺虫剤、除草剤と
  の汚染土壌が受け入れ対象物質になっていますが、   して使用されています。
   どこからの汚染が想定されますか。         汚染が発生する場所としては、主に薬剤を
                            製造する工場となります。

23 受け入れ予定は環境基準の10倍程度としていますが、
  どこまで受け入れるのか社内基準はありますか。      一般的に自然由来の汚染土壌とは環境基
                            準の10倍程度とされているためこのような
                            表記をしています。
                            10倍を超える土壌でも実際に事前の受入検
                            査や浄化できるかの分析や試験を行って、最
                            終的に受け入れが可能かどうかを判断しま
                            す。    
                            現在、受け入れ基準について、県と協議を
                            行っています。

24 浄化等処理は、赤枠で囲まれたすべての物質が受け     浄化等処理では、第三種特定有害物質(農   入れ対象ですか。                 薬等)とホウ素及び水銀を除く第二種特定有害物
                           質(重金属等 セレンおよびその化合物、鉛および
                            その化合物、砒素及びその化合物、フッ素および                           その化合物、ホウ素及びその化合物)が浄化できる                           物質です。

25 ダンプの交通量は、どれくらいですか。      この工場には汚染土壌を運んでくるダンプが1
                           時間当たり10台程度、浄化した土壌を運び出
                           すダンプが1時間あたり10台程度入場する予
                           定です。往復で1時間あたり約40台の出入と
                           なります。
 
26 小学校への通学時間帯である朝7時頃にダンプ   ダンプの朝の運行は、通勤通学時間帯を避けて
   を運行させないといった要望に応えてもらえま   運行することにします。
   すか。                      ゼネコンの現場は、一般に朝8時頃から
                           スタートしますので、現場からダンプが工場に朝8                           時30分前後になるものと想定しています。

27  この付近には亜炭坑があり、ダンプの振動はかな   工場の北部には亜炭坑があることは把握してい                            ます。
   あると思うがどのように考えていますか。      そのような場所を通る場合は、ダンプを迂回する                            などの検討をします。

0 件のコメント:

コメントを投稿